愛知県名古屋市の歯科医院 医療法人ホワイトデンタル

噛み合わせと健康の関係3

スプリントと顎関節のマニピュレーション

前回は咬み合わせの異常の診査・診断について御説明致しました。今回は具体的な治療法を紹介致します。治療の流れというのは、来院→診査、診断→初期治療(生活習慣の改善、スプリント療法、理学療法(整体、セルフケア)、薬物療法など→結果の評価→歯科治療(咬み合わせの調整、矯正治療、被せ物など)という順序になります。まずは生活習慣の改善ですが、咬み合わせの異常を引き起こす可能性のある生活習慣を理解してもらう事が必要です。例えば、歯ぎしりや食いしばり、頬杖をつく、片側だけで噛む、ストレス、横向きに寝ているなど様々な生活習慣が影響を及ぼします。これらの行為に自覚が無い場合も多いのです。こういった点に注意する事によっても症状の軽減に繋がります。

次にスプリント療法ですが、スプリント装置とは見た目はボクシング選手が使うマウスピースを小さく薄くしたような形をしています。素材は半透明のアクリル樹脂を使用し、患者さん一人ひとりの歯型にあわせて個別に作ります。咬み合わせの変化を防ぐため歯にかぶされ、下顎の安定した位置を得られるように調整されています。それにより、関節や筋肉にかかる力が軽減できます。咬み合わせがずれると位置を調節しようと筋肉が過剰に反応して緊張し、凝りや痛みが生じます、そこでずれた咬み合わせを安定させ、凝りや痛みの改善を図る事ができます。使用期間中は、各症状の改善・緩和のチェックなどを定期的に行います。スプリント装置は自由に取りはずしが可能ですので、お好きな時間(例えば、自宅でくつろいでいる時や就寝前、通勤・通学時など)で簡単にご利用ができます。

理学療法として、整体や操体法(動物本来が持っている原始感覚(快か不快かを見極める感覚)を取り戻し、「気持ちいい」という快適感覚を聞き分け、体の求める快い方向に動いてバランスをとる運動療法)を用いての全身のバランス調整。顎関節のマニピュレーション(可動化療法ともいい、筋肉の過緊張を緩めて関節の運動を正常に整え、神経の活動レベルを一時的に下げて関節や筋肉の緊張を解くことで、結果として運動範囲を取り戻し痛みの軽減を促進します)。セルフケアとして、癖をとる運動や顎の力をつける体操の指導などがあります。

これらの初期治療を経て体のバランスを整えながら歯科治療を行う事によって咬み合わせの異常を改善し、心地よい咬み合わせを手に入れる事が出来ます。咬み合わせの改善を行うことで、長年の偏頭痛や肩こり他、体の不調に悩んでいる方が、これまでの症状がうそのように良くなる症例も多く紹介されています。寝たきりの老人が入れ歯を調整することで、自立歩行を取り戻した例もあります。そのような悩みを抱えている方や、歯科治療後の不調が改善しない方も一度相談されて咬み合わせを診てもらうことも有効なアプローチのひとつです。